杉工場

– 柿渋+オイル仕上げ

世界には、国も年代も異なる無名な職人たちによって作られた数々の名作が眠っています。〈K&K replica series〉は、名もなき名作たちを、現代の暮らしに合わせてリデザインしたシリーズです。

1830 America Tray は、1830年代のアメリカの靴職人やアクセサリー職人が使っていた、作業に使う細かなパーツや道具を入れる木箱をイメージしてデザインされたものです。組立は、釘や金具を一切使わないロッキング加工（つまみ取り付けは除く）。引き出しは「石畳組み継ぎ」という伝統的な継手（つぎて）の技術を用い、より素材が引き立つ印象の箱に仕上げました。1830 America Craft desk 同様、一つだけ引き出しを入れていません。「余白」をどう感じるか、は使い手に委ねたいと考えています。

主な材料には、北海道産の天然木楢(ナラ)材を採用。重厚で堅く、力強く美しい木目は使い込むほどに深い艶を帯びていきます。ワントーン深い色味とろくろで挽いた造形が、心地よいアクセントとなっている引き出しつまみには、天然木オーク材を使用。引き出し内部は、楢(ナラ)材の空気感に合わせて赤みのある杉の無垢材を採用しました。

仕上げはオイル仕上げ、柿渋＋オイル仕上げからお好みでお選びいただけます。柿渋は日本古来からある天然由来の塗料です。無塗装の家具はそのままお使いいただくこともできますが、ご自身での柿渋やオイル塗装も可能です。メンテナンスを重ね、やがて次の世代へ譲る。そんな一つの循環を生むきっかけになれればと願っています。