杉工場

永く使えるシンプルなデザインであること、丈夫なこと、木の健やかさや美しさを尊重すること。それが私たち杉工場が家具をつくる上で大切にしていることです。“ずっとあるようで、そこになかったもの”をつくりたい、そう思っています。

健やかなる時も病める時も共に過ごすことができる、それが私たちの理想とする家具です。「木」は人に安らぎを与えてくれます。ボードテーブルは、木の強さと優しさを表現したテーブルです。脚を天板と同じ板状（ボード）にすることで、より木という素材の力強い一体感を作り出しました。真円の天板や脚の丸みは、あらゆる使い手に優しく、何度も手触りを確かめたくなる意匠です。丸くなめらかな陰影によって浮かび上がる天板のシャープな輪郭、幕板の無いすっきりとした構造、そして、真っ直ぐに下りた脚。それらは静かで澄んだ印象をテーブルに与えています。脚の配置は、堅牢な構造から導き出されたもの。見る角度を変えれば脚のボリュームも変わり、そこに入る椅子とも相まって心地よいリズムを生み出してくれそうです。特定のカテゴリに甘んじないコンテンポラリーな空気も感じます。人々がいつの間にか集い、個々で別のことをしていても、ゆるやかに繋がっていられる。ボードテーブルがそんな居心地の良い場所となることを心から願っています。

樹種は2種類。アッシュは一見プレーンながら、自由を感じる木目も魅力です。ウォールナットは、重厚感の中にも柔らかさを感じます。ポールチェアと組み合わせれば、さらに互いの魅力をより引き立て合ってくれます。